♪ お知らせ

新 狂犬病事情

木曜日, 7月 25th, 2013

今年6月にスペインで狂犬病が発生しました。

ある男性が犬を連れてモロッコに滞在中、犬は感染したようで、そのまま知らずにスペインへ連れて帰り4名の子供と一人の大人を咬んでしまったのです。元々攻撃的なピットブルの雑種。そしてワクチン接種をしていなかったのですが、検疫に提出する資料を改ざんし、あたかもワクチンを接種していたように見せかけたのも発覚しました。

スペインでは1975年に撲滅宣言を発表して以来42年ぶりの発生です。国内で撲滅しても海外から簡単に持ち込まれると大変な事になります。

 

またお隣の国台湾では52年ぶりに今月狂犬病が発生しました。発生源は野生のイタチアナグマ3頭が確認されています。

現在のところ人には影響はでておりませんが、3頭の野生動物が感染しているのであるとすると、他にも感染している脊椎動物はあると予測されます。

台湾は日本、ハワイなどと同じく清浄国として宣言されていましたが、52年ぶりの発生に汚染国として経過を観察しなければならなくなりました。

 

これらは日本でもあり得る話しです。事実平成18年にフィリピンで犬に咬まれて帰国し、国内で発症した横浜と京都の2人の感染死亡例がありました。

一方外国船が日本に寄航し、そのさい連れてた犬を連れて帰らずに放置していくケースもあります。大陸ではまだまだ狂犬病はあるのです。ですから一見健康そうでもわかりません。

狂犬病は発症するまでの潜伏期間を過ぎなければなかなか感染していると決定できないのです。確定診断を下すには、脳の組織を取り出して病理組織検査をする一方、PCR法でウィルスの遺伝子を検出するのが一般的です。しかし生きながらにして脳の組織を取る事はできません。

WHOの勧告では、地域のワクチン接種率が70%を越えると、地域免疫力が上がり有効であるといわれています。

しかし現在の日本の狂犬病ワクチン接種率はまだまだその域ではなく、もしも外国から入っているととんでもないことになるのではないか、と危惧している専門家も少なくありません。

今日本にない病気だからと安心せず、狂犬病ワクチンの接種に努めてください。

 

庭の植物にもご注意を・・・

金曜日, 6月 21st, 2013

昨日、朝チョウジソウ(丁子草)を食べたといって相談のお電話が夕方にありました。

症状は1回下痢をしたということと、興奮状態が続いているとのことでした。

天候は悪く雨の降る最中でしたが、連れてきて頂くことにしました。

するとやはり平常時より興奮していおりました。また瞳孔も散大。流涎はないのですが興奮のためでしょうか口の粘膜は真っ赤でした。

チョウジソウはアルカロイドという物質を含むため、これらの症状は一致します。

どうやら量はそれほど食べていなさそうですので、生命には関わる心配はないでしょう。しかし飼い主様のご希望で一晩お預かりする事になりました。

血液検査でも異常が認められませんでしたが、やはり軟便・下痢を2回ほど排泄。それには草がたっぷりと含まれておりました。

一晩明けてその子の興奮も冷め遣り、便もかなり形を成してきました。

そして無事午前中に退院の運びとなりました。

植物はいろいろな成分を含んでおりませす。

一度この機会に、皆様のお庭の植物を検索してみられては如何でしょうか。

愛犬のダイエット失敗要因

月曜日, 6月 17th, 2013

日本ヒルズ・コルゲート社の調査によりますと、愛犬のダイエット失敗要因は人間のダイエット失敗要因と同じだ!という結果が報告されているそうです。

http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000003356.html

 

そろそろ暑い夏に向かって行くシーズン。外での散歩がしづらくなってくるのに食べる量が同じ・・・・では体重は増加しますよね。

体重増加にご注意ください。

再度 キシリトールガム

金曜日, 6月 14th, 2013

昨年8月にも掲示しましたキシリトールガム。

折あるごとにお話しておりますが、なかなかネギ・タマネギ・チョコレートのように情報が行き渡りません。まだまだ時間がかかるのでしょうが、中毒は待ってくれません。

最近キシリトールガムはボトルで販売されており、取り出し口からガムを取り出すとき、ツルリと指の表面をすべり、床に落下してしまうことがあります。

その時愛犬はチャンスとばかりに足元に駆け寄り、床に落ちたキシリトールガムを飼い主さんより素早いモーションで口に入れてしまいます。

その時「ガムだからいいや」なんて思っていると大変です。数時間で大人しくなり、動けなくなり、病院に運び込まれたときには手遅れ・・・・。というほど激しい低血糖と肝不全が起こっているのです。

 

キシリトールはご存知だと思いますが、ガムや歯磨きペーストにも含有してあるものが身近にあります。犬はこれを食べてしまう。すると血液中の糖分値が下がり(低血糖)活動性が低下、痙攣を起してしまいます。また量によっては急性肝不全を起したり、肝臓壊死にまでいたる症例もあるようです。もちろん生死に関わる事態です。

通常のキシリトールガムには1粒当たり0.05gのキシリトールが含有されているそうです。

低血糖を起すには体重1kgの犬が0.1gのキシリトール、即ちキシリトールガム2個食べて30~60分経過ないと起しません。(0.1g/kg)

急性肝障害では体重1kgの犬がガム10個食べて8~12時間

肝臓壊死では体重1kgの犬がガム28~40個食べて発症すると言われています。

ただし、他の基礎疾患を持っていて肝臓が弱っている犬ではもっと低用量でも発症するようです。

事実今年のお正月に何気なく見ていたYahooの表紙の隅に、チワワがキシリトールガムを食べて中毒症状を起こし、慌てて救急病院に駆け込んだが・・・。という飼い主さんの悲しいブログがありました。

ネギ・タマネギ、チョコレート、ブドウ・干しブドウに加えてキシリトールガムも注意してあげてください。

クールビズ

金曜日, 5月 31st, 2013

5月も終わりになりました。そろそろ気温も高くなり、蒸し暑さが感じられます。毎朝いまいちシャキッとしません。

まだエアコンを絶えず作動させるには早いような気もする気候です。

そこで今年もクールビズとして昨年同様、スタッフ一同手術の際に用いるスクラブシャツというユニフォームに変更させて頂きます。

仕事着にシャツ?って少し抵抗がありましたが、多くの病院でも採用されており、今では市民権も得ているようですのでそこはクールビズでご勘弁ください。

そもそもこのスクラブシャツは、手術前の準備で、茶色い液体のイソジンスクラブという消毒剤入り液体石鹸で術野(手術する部位)そして術者の手指を洗浄するとき、その跳ね返りが衣服に付くと取れませんので、跳ね返ってもいい様に着るシャツだったのです。

もともとは欧米で始まったのでしょう、昔のTV映画「ベン・ケーシー」や少し前のTV「ER」でもおなじみだったと思います。

アメリカ人はファンキーな性格ゆえか、スクラブシャツや手術の帽子、マスクにまで絵を描いてしまいました。

楽しいっていいですね。

今どきの・・・

日曜日, 5月 5th, 2013

今どきのコスチュームです。ここまで来ました。ペット用コスチューム。

http://www.excite.co.jp/News/net_clm/20130424/Gizmodo_201304_post_12157.html

 

今どきのアミューズメントでは、男達で遊びに行き、目だったことをするのが流行りなのでしょうか。決して豪傑・豪気とは思えない、人様に迷惑をかけるだけの行為を男気と称して間違えた行動にしか見えません。

そんな報道番組中、一般客にその行為をどう思いますか?のインタビューに、なんと以前よく知っていた人が出ておられ大変驚きました。思わずTVに向かって指差しし、無意識でお名前を呼んでしまいました。

で、その方インタビューの答えに一言「大阪の言葉で言う『ドアホ』ですなあ。」

連休後半に突入です

金曜日, 5月 3rd, 2013

今年は連休につながりが薄く、前半と後半に分かれてしまいました。企業によっては10連休とも聞き、なんともうらやましい限りです。

今日から4連休となります。

それにしても寒い日々が続きます。人も動物達もまだまだ安穏とした気候とは思えません。

老齢、循環器障害などの動物達にはまだまだ日々の健康管理にご注意ください。

 

 

車酔い

木曜日, 4月 4th, 2013

桜もあちらこちらで満開です。

奈良の又兵衛桜も今日が一番良さそうな知らせです。

有名な桜の見所では愛犬とご一緒のところもよく見かけます。

ところが車で来られているのでしょうが、困るのは車酔いです。

以前まではそれほど効果的な車酔いの薬はありませんでしたが、昨年から車酔いにおける嘔吐を止める薬が出てきました。

もともと日本の研究者がほぼ偶然に近い状況で発見された薬だそうですが、日本で使用することができるようになってきたのは10数年もかかりました。

フィラリアの予防薬も日本人が静岡のゴルフ場の土の中から見つけた細菌から開発したのです。でも製品化するためには、一旦アメリカに渡り日本がそれを輸入してきたのです。

日本人は素晴らしい研究者がいっぱいいるのに勿体無い話です。

ともあれ行楽のシーズンは今までより安心して愛犬たちと一緒に楽しめそうです。

福島県動物救護本部へ送金いたしました

火曜日, 3月 12th, 2013

3月に入ってもう中旬です。梅の開花もあちらこちらで聞かれるようになりました。

しかし2年前の震災がまだまだ収まっておりません。あのとき僕はとある矯正施設において、仲間の獣医師数名と講和を行っている最中でした。なんだか床が動く。揺れるというより左右に動き、あまり体験しない感覚が襲ってきました。とうとう自分の脳の障害がでてきたのかなあ。と真剣に思いましたが、どうやら参加者全員が同じ事を考えていたようです。

そして授業終了後仲間の一人がまだ目新しかったスマートフォンをいじっていると「えらいことになっています。」と叫びながら津波でさらわれて行く車の動画を見せてくれました。始めて事の大きさに気づきました。

そう言えば阪神淡路大震災のときも数時間後にえらいことに気づいたことを思い出します。

あれから2年。

今年の学会で福島の動物保護施設より現状を訴えに来ていた獣医師が報告しておりました。

猫が300頭弱、犬が80頭余り。まだまだ飼い主が判っていても戻れない。保護するまでに子供を生んで増えてしまった。などの理由で施設で生活しています。

絶対に処分しない。安楽死しない。を合言葉に日々生活の質を落とすことなく、職員、ボランティアの人たちに育まれている動物達の現状があります。

そのためには資金が絶対的に足りません。

当院受付でお預かりしている動物のための震災募金を、今回は赤十字や日本獣医師会ではなく、直接現場の福島県動物救護本部に義援金として口座に

       50、016円

 

送らせて頂きました。他にも施設はあるのだろうと思いますが、とりあえず目の前の困窮した事態に反応致しました。

皆様に謹んでご報告いたします。ご協力ありがとう御座いました。

まだまだ支援は続けるつもりです。

 

2013年 花粉情報が出ました

月曜日, 2月 4th, 2013

日本気象協会の発表によりますと、そろそろスギ花粉が飛び交うと予想されています。

奈良県北部では2月20日以降には例年並み(昨年よりやや多い)花粉が予想されています。

関東以北では例年の3~7倍の多さと言われていますので、並大抵ではありません。

このような時、人はマスクをして帰宅するとうがいが必要でしょう。また人も動物も可能であればレインコートのような払えば付着した花粉がすぐに落ちる素材の衣服を着用し、帰宅すると屋外でコートを振るい払って表面の花粉を屋内に持ち込まないようにしなければなりません。

また頭髪も同じくでしょう。

動物達も毎回散歩後は屋外でブラッシングをしてあげる必要があります。

また平素からアトピー性皮膚炎を発症している子は、小まめにシャンプーと保湿剤を用いたスキンケアーが必須です。

また花粉に混じってPM2.5(particulate Matter:ジーゼル排気微粒子)もやって来ます。呼吸器の疾患にも注意しましょう。

それにしても困った季節です。

 


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