動物の寿命が長くなるに連れ、お付き合いの仕方に戸惑われている方々の声が聞こえます。
そんな今、シニア犬と暮らすための知恵やコツを聞くことができるセミナーが開催されます。
開催日時:2014年11月24日(月・祝)
13:30~16:00
場所:奈良県 うだ アニマル・パーク 動物学習館
詳細は上記のチラシをご覧下さい。
なお犬を連れて受講はできませんので念のため。
東京の代々木公園ではデング熱を媒介する蚊の駆除対策に追われています。そもそもは亜熱帯地域の感染症が今は温帯地域の日本でも見つかり、もしかしたらそのうちウエストナイル病も見つかるかもしれません。
21世紀は感染症の時代と言った学者もいましたが、まさにその兆候が見えてきました。
またマダニから感染するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)も徐々に感染を広げております。
草むらでマダニに噛まれて感染する人もいれば、イヌについているマダニを素手で取ろうとして感染する人もいます。
この病気そのものはイヌでは発症した報告がありません。しかし家族が発症してしまうのです。もしも除去しなければならないときは手袋を装着してから除去するか、ピンセットで除去し、直接マダニに触れないようにしましょう。
どうしても除去できないときは病院に連れてきてください.
マダニの5~15%にSFTSウィルスを保有していると言われています。
どうかくれぐれもご注意ください。
日曜日の夜、千里にあります北摂夜間救急病院3階のセミナールームで、「アフリカゾウの涙」代表の一人滝田明日香さん(獣医師)のチャリティー講演がありました。
彼女は10歳まで日本で、以後東南アジア、アメリカで幼少期を過ごし、大学で動物行動学を修めた後アフリカに渡りナイロビで獣医学を学び現在に至るそうです。
アフリカでは我々の知らないことがたくさん起こっていることが判りました。
1つはジステンパーがイヌ科動物だけではなく、ライオンやチータにも発症させる変異株が出ているのです。ライオンもチータもイヌと同じで、非化膿性脳炎を起こし痙攣を発症します。やはりジステンパーは怖い病気です。
狂犬病はもちろんのこと多発しています。これは人も咬まれて近くの診療所に運び込まれますが、対応が追いつかず数百キロ離れたナイロビの大きな病院にまで担ぎ込まれるのだそうです。その数年間270人くらい。
また狂犬病やジステンパーのワクチン接種にマサイ族を訪れても、大人の男性はイヌを捕まえることを嫌い、子供が担当しているらしいのです。そしてマサイ族の飼っている犬は基本繋がれた事がなく野犬同様。なかなか接種に手こずるらしいです。
象は絶えず殺されており、その理由はやはり象牙の利用。
象牙は地域紛争集団やテロ集団の原資になり、戦争の激化にもかなり関連しているそうです。先日少女達を誘拐して改宗させた集団もこれだそうです。(単に密猟者の儲けではなく、その背景がとても大きいらしい)また、北朝鮮の軍資金にもなっていると言われております。
http://tearsofelephants.jimdo.com/紛争象牙と密猟/
しかしマサイ族が育てているトウモロコシ畑をゾウが荒らしてしまうため、彼らは生活を守るためにゾウを殺してしまうこともあります。これには一計あり、フェンスや電流の流れた電線では役に立ちませんが、ハチ蜜を集めるためのハチ箱を周囲に置くとゾウは寄って来ないのだそうです。ゾウはハチが苦手だったのですね。殺さなくても対処ができるように創意工夫を続けていると語っておられました。
象牙の消費国は中国が1位、日本は2位。日本も中国も消費を止めれば商品価値がなくなり、密猟者もうまみがなくなるので象の密猟はなくなるはずです。
http://tearsofelephants.jimdo.com/象牙取引について/
ところが最近、象の密猟よりサイの密猟が増えてきているそうです。サイの角が癌治療に効果があったという論文が出てから以降、サイの角の需要が増えたからだそうです。
密猟者はゾウもサイも殺します。そしてゾウの牙は奥歯の変形したものですから、まずゾウの鼻を切り落とし、牙の部分を根っこから切り出すのです。とても残酷なことです。
現場には牙が切り取られたゾウの無残な残骸が残されているだけとか。写真を見るに耐えません。
今回彼女は活動のための原資を獲得するために日本に帰ってきました。
一度HPをごらん頂き活動をご覧下さい。
象牙の印鑑、彫刻物。サイの角の漢方薬。
どちらも人間本位のものばかりです。止めようと思えば止められるはずです。
私達はせめて新たな象牙の印鑑は所有しないようにして見ませんか。
今週中にはアメリカのニューヨーク州では合法・違法に関係なく、全ての象牙取引が禁止されると報じられてます。これを受けてビリー・ジョエルからのメッセージがTIMESに掲載されました。ご一読ください。(全て英語です)
http://time.com/2895764/billy-joel-wants-people-to-stop-killing-elephants-and-rhinos-for-pianos/
4月に入って3例ほど、マダニがついてきています。
既に日中気温が20度以上の日も珍しくなく、そろそろマダニやノミが活動を開始です。
ノミ・マダニ駆除/予防を開始してください。
近年は滴下する薬とは別に内服で作用できる薬が活躍してます。
詳細は獣医師、受付までお聞きください。
二月堂の修二会も終わりました。待ちに待った春です。
しかし春は天候が変化しやすい気候です。これは低気圧がとんでもない底力を発揮してしまい、豪雨と暴風をもたらしてしまうからのようです。
昨日は落ち着いた天候でしたが車のフロントガラス、ワイパーの後をそっと覗き込みますと、薄く黄色い模様がついていました。
花粉です。
すっかり肉眼で確認できてしまうほどに花粉が到来。
奈良県北部は特に多いそうですね。
目がチクチクしたり鼻がムズムズしたり、果ては大きなくしゃみが出たり大変です。
動物達も鼻や眼の症状が出ている子、皮膚や耳の炎症が激しくなってきている子が出てきています。
かゆみが強ければお薬が必要ですが、平素は散歩後屋外でのブラッシングはもとより、シャンプーと保湿剤の併用をしながら皮膚の環境整備に供えてください。
子供のころは雪が愉しみでした。雪だるまを作ったり雪玉を投げあったり・・・楽しかったものです。
もちろん今でも気持ちはそそられます。しかし体が・・・・。
朝起きて一面の雪化粧。それに加えてシンシンと降り続く雪。
昨夜仕事が終わって一目散にホームセンターへ駆け込みました。「融雪剤」を購入するためでした。おそらく積雪量が先週より多いだろうと予測したからです。
ホームセンターの就業時間にギリギリ間に合い2袋購入。しかし「ホンマにいるんかな?」と疑心暗鬼に変わってきましたが、まあいいかあ、と病院駐車場に置いておきました。
今朝目が覚めるとご承知の通りです。融雪剤が役に立つ!!と勢い勇んで病院前の通路を雪掻き。マンホールや滑りやすいコンクリートは丁寧に雪を払って、そして融雪剤散布。
どうやって散布したらいいのかわからなかったのでインターネットで調べました。
植物にかかると枯れるのでこれは注意が必要です。塩害とも言うのでしょう。
そして概ね終えたところで朝食を取り、再び道を見に行きますと。
な、なんと。きれいに整備したところが雪で覆われてしまい、努力の後が水の泡・・・ならず雪の泡。
雪国の人たちの苦労って並大抵ではないのでしょう。
今日1日お気をつけてお過ごしください。
先日イブプロフェンと無水カフェインの合剤(鎮痛剤)を、成人なら1回2錠服用のところ、1.7kgのチワワさんが6錠服用して運び込まれました。
異常興奮、痙攣発作、嘔吐、下痢、消化管出血、腎不全、肝不全と多岐にわたる症状の末、なんとか10日目に退院して行きました。しかし一度ダメージを受けた腎臓は完全に正常ではないでしょうから、生涯腎臓を大切に労わりながら生活をしなければならないでしょう。
薬物中毒はとても恐ろしいものです。
もっとも薬物に限らず、植物にも中毒性物質が含まれているものも少なくありませんし、2月になるとバレンタインデーがあり、女子学生の間でもチョコレートの交換があるようです。すると学生カバンに潜ませたチョコレートを愛犬が嗅ぎ付け、こっそりと食べてしまうケースが必ずと言って良いほど毎年遭遇します。
そもそもカバンの中身は愛犬にとって魅惑のブラックボックスみたいなもの。
絶えず注意を払っています。
鎮痛剤、睡眠導入剤、高血圧の薬、チョコレート、キシリトールガムなどなど。
愛犬が口にすると危険なものはいっぱいです。
どうか皆様、ご注意ください。
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