10年ぶりに大学に寄りました。駅は新しくなっていて、昔単線だったJRも複線になり、電車も床に油を敷いた木製で支柱が立っていた車両ではありません。この柱に抱きついてセミのまねをするのが寮に入った新人の役割だったのですが、今では柱はなくなり、聞けば寮もなくなったようです。もううるさいセミの声はなくなったことでしょう。
古びた小さなパチンコ屋さん、きれいなママさんのいた喫茶店、カウンターだけの食堂、友人や後輩がいたアパートなどなどがなくなり、新しいマンションや不評だった総合病院が心機一転とても大きくなっておりました。
大学構内も新しい研究棟や体育館を建築しており、昔あった風景はほとんどありませんでした。
応援団や武道系クラブが肩で風を切って歩いていた時代ではなくなり、確実に女性が多い大学となっておりました。
もうオッサンたちはただ「へ~。えらい変わりようやなあ~。」と関心しきりでございました。
昔はジャージ姿の男子学生や女子学生が居ましたし、白衣、つなぎに長靴で歩いている学生ばかりでした(実習が多かったので。。。そしてこの姿が誇らしかったものです)。もちろんおしゃれ気など微塵もありません。ですから新宿や渋谷、横浜などファッション雑誌から出てきたような学生が集まるところは大の苦手。そんな校風でしたので、今で言う町全体が引きこもりの状態だったのかもしれません。それだけに愛校精神は豊かですし、年を重ねても交流は多いほうだと思います。
とにもかくにも学校の風景は大きく変わり、世相を反映して、牛舎や豚舎の入り口には石灰がまかれてありました。(口蹄疫予防のため)
さて、もうそろそろ2日間歩き回った足が疲れてきました。ボチボチ奈良に帰ることにします。