2月はバレンタインデーというイベントがあります。
この時期になると毎年「犬がチョコレートを食べてしまいました~」って電話が入るのです。
今年も紛れもなく診察が終わる7時30分に電話がありました。嫌な予感が的中!!チョコレートを食べてしまった・・・というのです。
早速来院を促しました。
よ~く聞くと、チョコレートは小さいのを一つと後はチョコの入ったクッキーみたいです。どうも子供さんの友達同士の交換で頂かれたのでしょうか。携帯電話で子供さんと連絡を取りながら答えておられました。
チョコレートはそもそもなぜいけないのか。それはテオブロミンという成分が中毒症状を示すからです。下痢、嘔吐に始まり激しいものでは虚脱や痙攣発作まであるのです。
ではどれくらい食べたらいけないのか。教科書的には体重1kgの犬でテオブロミン115mg食べると中毒症状がでる言われています。チョコにはミルクチョコレートもあれば生チョコもあり、その成分の含有量は様々です。
今回の症例ではかなり少ない量だったようなので、吐かせるべきかどうか多少迷いましたが気味が悪いので吐かせる事にしました。
お薬を飲ませて15分経過。まだ吐きません。もう少しお薬を投与しました。そして立つ事10分。お外を雨の中ブラブラしてもらっていたのですが「出ました~」と声が返ってきました。早速走って見に行くと、なんだか包み紙に包まれた物が数個と、セロハンに包まれた物も数個。暗がりなので院内に持って入りました。
そして詳しく確認すると、紙に包まれたチョコレートが5個(大きさはマッシュルーム大)、そしてかなり大きなセロハンに包まれたチョコレートのお菓子の包みが2個。
どうやら飼い主さんが認識しておられた量とは隔たりがありました。
念のため吐かせてよかった~。と思わず・・・・。