奈良の動物病院 山尾獣医科病院

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動物と放射線

今朝配信されてきたメールにこんなNiftyニュースの記事がありました。

「犬への放射線問題を理解する」

幼児のミルクを溶く水が問題であるといわれていますが、じゃあ動物たちはどうなんだ?という疑問が当然出てきます。しかし長期にわたる犬猫へのデータがないのが現実みたいです。

昨日高校時代の友人F君と話をしていたのですが、彼は現在オーストラリアと日本を月1~2回往復しています。丁度地震時はオーストラリアでした。現地の報道は地震や津波の被害を大きく報じ、すぐさま原発について専門家を交えて報道を開始したそうです。どうやらアメリカもEUも同じようです。

被害国である日本は冷静になる時間と、国民感情を考えるとすぐさま報道できなかった背景はあると思います。その分海外は冷静だったのでしょう。彼ら曰く、チェルノブイリもスリーマイルも原発は1~2基。今回の6基も備えた話ではないだけに未曾有の問題と取り上げたそうです。またどんどん広がる大気や海洋への汚染も含めて地球規模の話に広がってゆきます。

ただ飛行機にのって長距離旅行するだけでも宇宙線という放射線を浴びているわけですし、地上に居てもある程度の放射線からは逃げられません。またCT検査を受けても浴びているわけです。日頃からレントゲン医師、レントゲン技師はそれ以上に晒されている訳です。

おそらく今回の報告が正しければそれほどの健康被害は起こらないレベルだと評価されています。今のところこれを信じて生活するしか我々にはありません。

例えが適切ではないのですが、水俣病の原因とされる水銀汚染があった水俣湾では、昔はドロドロの真っ黒なヘドロが溜まった湾でした。しかし地元の人たちの努力の甲斐あって、現在はかなり美しくなったようです。もっと驚くのは、海底では水銀を食べる微生物が見つかった事です。自然の多様性に脱帽です。

もちろんこのような現象を放射線に対しても期待できるかといえば答えは今のところNoです。

要するに前向きな意志で、絶えず冷静に判断してゆかねばなりません。ただひたすら前向きに。

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