奈良の動物病院 山尾獣医科病院

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被災地視察された先生の感想

診察に来られる飼い主さんが口にされるのは、現地の動物たちの安否です。「緊急災害時動物救援本部」のHPが出来ましたので一度ご覧下さい。

そしていろいろな方が現地の動物たちに支援物資を送られていますが、その中でも物資を1トンほど携えて視察された盛岡市の先生が居られました。

現場の状況は私たちが映像で見ている以上だと思いますが、実際被害を受けた動物たちの環境についてはあまり伝わってきておりません。悲惨な津波の被害は人も動物もほぼ平等に受けたものだと理解します。そのような中、現在の動物たちの状況につてい書かれてありました。そのまま載せる事はできませんが要約してご紹介します。

動物たちの被災状況の分類として

1)震災、津波と同時に死亡

2)飼い主さんと一緒に逃げて避難所で生活(屋内犬)

3)一緒に逃げたが動物だけは自宅において、世話をし帰っている。

4)一緒に逃げて現在は知人、親類宅に預かってもらっている

とうのが大筋だそうです。避難所では飼い主さんたちはいろいろ気遣っているそうで、周囲の方への匂い、鳴き声や動物たちの健康です。

そこで日頃からできる動物たちの危機管理につても触れておられました。

1)日頃から健康管理に努める(特に皮膚病や寄生虫などを管理し、病気の予防がとても大切。)

2)最低でも狂犬病予防注射混合ワクチン、ノミダニ予防は必ず受けておかねば避難所生活が送りにくくなるかもしれないこと

3)トイレのトレーニングクレートトレーニング(キャリングケースでもよい)が出来ていると、共同生活などがしやすい。また常日頃より他人に馴れるしつけをしておくとなおさらよい。

4)登録を受けておき、鑑札をつけておくと迷子になっても飼い主さんの元に戻ることができる。マイクロチップを装着しているとなおさら正確に戻ることができる。

という感想をもたれていました。

また避難所では動物が人の心を助けてくれるため、アニマルセラピーの役割を果たしているとも言われています。

一方、動物の嫌いな人も居ますので、その匂いや鳴き声に気を使う飼い主さんも多いと書かれてありました。

災害はどこでいつ起こるかわかりません。慌てる事はありませんが、備えあれば憂いなし。と言います。

今回の震災から私たちは学ぶことが多いのではないでしょうか。できる事を1つずつ実行してゆけば良いですね。

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