奈良の動物病院 山尾獣医科病院

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怖~いお話。フィラリア予防について

患者さんから質問がありました。

インターネットで読んだんだけど、フィラリアは予防しなくても良い。もし感染したらフィラリアを治療したらいいんだから・・・。って書いてあったんだけど本当?って。

フィラリアがひとたび感染し、成虫になって心臓から肺動脈に寄生してしまうとどうなるかご存知でしょうか。

血管の壁に障害が起こり最終的に血管が狭くなってしまうのです。挙句の果てに肺動脈が詰まってしまい、感染したイヌやネコは呼吸が出来なくなってしまうのです。またネコは特殊な炎症が肺に発生しひどい咳が出て呼吸困難になります。

これはいくらなんでも正常に戻せません。そして多臓器にも障害が発生します。時には真っ赤なオシッコをして手術をしなければならない場合もあります。それでも生還率は高くはありません。

だから予防をするのです。病気は治療より予防が大切である!これはおそらく万人がご存知です。

またこの方は1ヶ月に1回投薬しなくても、2ヶ月や3ヶ月に1回の投薬でも良いんでしょ。だってうちマンションの高層だし、散歩もほとんど行かないから・・・・。

薬の性能はそれほど良くありません。やはり1ヶ月に1回投薬しないとならないのです。もし感染したらどうするのですか?

帰り際に「わかりました。あとは適当に与えますので、もし感染したらよろしくお願いします。」

一瞬言葉を失いました。説明力が足りなかったのでしょう。

インターネットの功罪。しっかりと情報は吟味しないと後でたいへんなことになりますよ~。

もう一度言います。

フィラリア予防は、5~11月の下旬もしくは12月中旬まで、1ヶ月に1回しっかりと飲ませてあげてください。

チュアブルタイプは必ずほぐしてから与えてください。時には便にそのままの形で排泄される場合もあるからです。

以上、傷心の院長からでした。

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