我が家にいる愛犬3匹のうちの1匹、11歳、ミニチュアダックスのテンテンの歯石除去を実施しました。
以前より時々無麻酔で、口を開けて、ハンドスケーラーという小さな鎌みたいな道具を用いては除去しておりました。
3年程前にも1度麻酔をしたときに除去しましたが、無麻酔ではなかなか裏側が取れません。それに口臭も強くなり、歯肉炎から心臓疾患や腎臓疾患が発症すると言うデータもあります。
そこで日曜日の午後、診察終了後、昼ご飯前に実施しました。
鎮静剤・鎮痛剤を用いて前処置をして、気管にチューブを入れてガス麻酔で維持。
心電図モニター、呼吸ガスモニターで体の状態を調べつつ開始です。
超音波スケラーという殆どの動物病院では設置している極普通の器械で歯石を破砕していきます。
歯のエナメル質は強いのですが、局所にかかる高い熱や強い振動には弱く、絶えずスケーラーを動かしながら歯にダメージを与えないように除去していくのです。
歯の表面は勿論のこと、一番大切なのは歯と歯茎の間のポケットです。ここに歯石がたまって細菌感染を起すと歯周囲炎がひどくなり、歯根膜靭帯が破壊され、歯を抜かねばならなくなったり、老齢や糖尿病など免疫が上手く働かない場合は全身感染症に陥ります。
今回テンテンは以前より時々除去してきたため、11歳にも関わらず、1本も歯周囲炎は起しておりませんでした。元気な歯茎でした。
しかしこれで安心しては居られません。プラークという歯石の元となる物質が付着し始めるのは、なんと歯石除去後20分くらいから・・・・とも言われているのです。
・ 毎日歯ブラシを続けること
・ 口の中のpH(酸性・アルカリ性の傾き)を調整し細菌を増やさないスプレーをする
・ 歯磨きガムを与える
などで維持する事が大切です。
さあ今度はもう1匹のテマリの歯石除去をしなければなりません。
3匹目の母犬は、我が家には既に成犬になってやってきたのですが、その時既に歯石は目いっぱい溜まっていて口臭・痛み・出血も激しくかなり進行した歯肉炎でした。ですからその時殆どの歯を抜かねばならなかったのですが、お陰で以降食欲も旺盛になり今では子供のテンテン・テマリより活発です。
歯はとても重要ですね。