この度一般社団法人 日本小動物獣医師会では、各会員より標記の内容による動物の健康被害報告を収集した一時結果を発表しました。
その内容を読んで参りますと、購入される側、提供されている側の双方に「たかがフード」という概念がチラホラ見えてきます。
食べ物には一般食と療法食があります。
特に療法食にはとても長い年月に渡る獣医栄養学と獣医内科学の研究結果の末、現在のコンセプトに至っております。
例えば低アレルギー食と一言に申しましても、様々なアプローチがあります。それだけに複雑です。しかし今の研究が常に全て正しいわけではなく、今後また新たな考え方が判ってくると治療に対するアプローチも変わります。
また腎不全食も早期に低リン、低蛋白の食事を与えるのも危険です。リンの制限による弊害がでます。
それはおそらくインターネットでの購入や量販店では指導してくれません。いくらオンラインで量販店と動物病院が繋がっているとしても、見ていない病気にはアドバイスが限られてくるのです。
似たような食べ物だからいいんじゃないの?と思われても体は敏感です。
病院で渡されていた食べ物で病状が落ち着いたから・・・と安心していても、途中で病状に変化が出ることもあります。
療法食も薬と同じ扱いだと考えてください。僅かな変化に対応して変更することも必要です。
動物の病気は飼い主様と病院が一緒になって考え進めて行かねばなりません。
正しく療法食を与えていきましょう。
そのためにはかかり付けの病院で相談しましょう。