今日から第91回全国高校野球選手権大会が開催されます。奈良県からは強豪天理高校が出場となりました。どんな熱い試合がみられるのでしょう。ここまでを目標に来た選手も多いと思います。心行くまで走り回って欲しいものです。
そんなこの時期、とある中学校野球部の試合を見る機会がありました。日ごろはあまり勝てないチームが出る公式試合でした。彼らはどんな表情で試合にいどんでるのだろう?という気持ちと、ファインダーから見たらどうなるのだろうと言う思いで、なれないカメラを持ち出しました。初回、いきなり4得点。どうしたんだ~?そんなチームじゃないでしょう。すると回を重ねるごとにジワジワと得点を入れられ、とうとう逆転されてしまいます。そうなんです。このチームはいつもこのパターンでした。初回で一気に盛り上がった雰囲気は中盤に差し掛かった頃にはすでに意気消沈、自暴自棄。選手の顔からは笑顔が消えています。みんな静かになってしまいました。ところがそこへ監督采配で代打を投入したことをきっかけに、再び塁上にはランナーが2人。そして相手のミスと打撃によってあっという間にまたまた逆転。大どんでん返し。挙句の果てには守備でも難しいセカンドフライのボールがグラブにすっぽりと収まる始末。最後はサードフライをキャッチしてゲームセット!!
子供たちの顔。素晴らしい顔。日ごろはあまり声が出ないチームなのに、「絶対にとってやるぞ~。オレのところに打たせろ~」なんて。普通のチームなら当たり前の言葉だけど、おそらくこのチームから聞いたことがなかったような。
日ごろテレビゲームばかりしている連中が、暑い暑い炎天下で一つのボールを追いかけて感動を覚える。きっとバーチャルでは物足りない感情が彼らを襲ってくるだろう。これこそ本物の感覚なんだよ。
さあ次の試合は強敵だよ。思いっきり声がかすれるまで叫んでおいで。