皆さんは新しい動物たちを迎えるとき、どのようにして情報を得ておられるのでしょう。本、インターネット、知人から聞く、ペットショップで聞くなどが一般的ではないでしょうか。
日ごろ診察をしていますと、子犬や子猫を連れてこられる際、動物の特性をあまりご存知でないケースに出くわします。
●大きなイヌは散歩時に体力が要ります。力の弱い女性や子供さん、ご高齢の方ではお世話に困るときがあります。時には引っ張られて尻餅をつき、骨折されることもありました。しっかりとした訓練が必要になるでしょう。
●毛の長くなるイヌやネコ、モルモットでは毎日のブラッシングが大切です。小さい頃からブラッシングを優しく丁寧にしてあげると、いくつになっても大人しくブラッシングを受けてくれますし、カットしてしまえば手間はかなり省かれます。
●皮膚のトラブル、例えばアトピー性皮膚炎などの出やすい犬種もあります。アトピーの体質は治りませんが、病気との付き合い方次第で楽になります。
●ウサギやハムスターなどは湿度にとっても弱い動物です。
●フェレットはどこにでも潜り込んでしまい、出て来れなくなったり、何でも咬んでしまうので、腸閉塞がおこりやすかったりします。またホルモン系(内分泌系)の病気がおおいです。
●どの動物もある一定年齢に差し掛かると心臓の疾患に注意しないといけない犬種もいます。またネコでは腎不全が多くなります。
●性格が激しく、アメリカのある州では一般家庭での飼育を禁止している犬種もいます。
と言ったような事を事前に知って家庭に迎え入れるのと知らないのとでは大きな違いがあるのです。可愛いから・・・。これはとっても大切なポイントです。でもそれだけではいけません。もちろん上記の種類だからといって必ず症状が出たり病気が出るわけではないのです。あくまでもDNAを持っている確率が高く、他の種類より発症する傾向が高い・・・ということです。予め知っておくとある一定に年齢に差し掛かったとき、その準備ができますね。
多くの方は既に飼育を始めてからこのようなことを耳にされますが、できればペットショップに行く前に、動物病院やドッグトレーナーやドッグカウンセラーの方に相談されるのも必要ではないでしょうか。少しでも長く、お互いが良いパートナーでいるために知っておかねばならないことはあるのです。