奈良の動物病院 山尾獣医科病院

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皮膚病のシャンプーの仕方

シャンプーを用いた皮膚の洗浄の仕方について少しお話ししておきます。

アレルギーやアトピーなどの皮膚疾患で、シャンプー療法はとても大切な治療の柱です。皮膚の環境を整備してあげることで、痒みがコントロールできることも多いからです。特に皮膚の表面にある角質を整えることが一番重要です。

この角質が荒れていれば外からの攻撃を受けやすいですし、アレルゲンが侵入しやすいのです。そこであまり手荒く扱ったり、温度が高い洗浄液で洗ったり、高熱で乾燥させてはいけません。また温度が高くなると痒みが増すのは誰もが一度は経験したことがあるはずです。そこで下記にざっと注意事項やポイントを挙げておきます。

1、シャンプーするときは予め毛をしっかりと濡らし、シャンプー液を用いて背中から洗い始めます。毛から皮膚に浸透するようにあわ立てて、体の各部位を丁寧に洗うのです。このときの水温は10~15度と言われていますが、夏場の水道の水温でも20度ほどはありますので、お湯を使わなければいいと言うところでしょう。

2、洗うときは指の腹で優しくマッサージするように洗う。決してゴシゴシしてはいけません。

3、シャンプーが皮膚に浸透して行く必要があるので、10~15分ほどそのままにして洗い流さないでください。泡だらけのまま一緒に遊んだり、庭で走り回ったりしても良いでしょう。出来ればブルブルっと薬液を弾き飛ばさないほうがいいのですが、大抵はやっちゃいます。シャンプー療法は人で行う軟膏治療みたいなもんだと解釈しておいてください。滲みこませる必要がある・・・ということです。

4、そして時間がくれば泡がなくなるまでしっかりと洗い流します。

5、タオルで水分を吸い取ります。このときも指を立ててゴシゴシしてはいけません。ついやってしまうものですが。ドライヤーを使いたいときはタオルに吸い込んだ水分を乾燥させるように、皮膚に熱風をかけず、タオルにかけるようにして乾燥させましょう。できるだけドライヤーの使用は避けたほうが良いです。

6、角質が弱っているときは獣医師と相談の上保湿剤を使います。

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