朝8時半ごろ電話が鳴りました。お聞きすると乾燥剤を食べたそうです。
乾燥剤にはシリカゲル、生石灰、塩化カルシウムなどが代表的です。
これらは粘膜に触れると強い炎症を引き起こし、食道などでは炎症が治まってもその部分だけ狭くなり食物が通過しなくなったり、胃では炎症の末穿孔することもあります。またこれら化学物質は吐き戻させると、喉の辺りで化学反応したり、誤嚥と言って気管に侵入したりすると肺炎を起こしてしまいます。これそのものの中毒性はかなり低いようです。
今回は上記の物質ではなく、脱酸素剤という鉄分を主体としたものでした。幸いにもペット用のおやつの袋に入っていたもので、脱酸素剤自体が苦かったせいで1/8くらいしか口にしておらず大事に至りませんでした。また毒性はきわめて低いのですが、摂取した量が多いと消化管の違和感を感じ嘔吐や下痢の症状が出ることもあります。
今回は現物を持ってきて下さいましたので、即座にある程度判断がつきました。また念のため「中毒情報センター」に問い合わせ詳細を確認しお伝えしました。
飼い主様も一時は事の重大さに気づかれ慌てておられましたが、その後安心してご帰宅されました。
皆様もその他ゴキブリ団子の設置。植物の肥料や殺虫剤の保管や散布。食べ物の串、食品のラップ、モモや梅干の種などゴミ箱に捨てたはずなんだけど・・・と言ったケースがとても多いので、今一度周囲を見渡し動物達が口にしないかどうかをチェックを強化してください。
これは皆様の責任です。