研究会出張の合間、皇居に行く機会がありました。その日は天候にも恵まれ、まさに晴天なり。のっぽな建物が並ぶ都心において、ひろ~い芝生や整えられた木々。そして日本瓦の建物があるだけ。本当にすっきりとした光景でした。あれだけ目線を邪魔しない光景が都心にあるのは羨ましいです。ちなみに皇居へいくのは初めてでした。近くまで行くことがあっても、なかなか足を踏み込めません。
奈良には平城京や飛火野があり確かに同じような光景があります。緑を大切にすることはとても管理が大変ですが、動物が生きてゆく限り不可欠なんですね。緑、即ち木々や草花は二酸化炭素を吸って酸素を作り、水を蓄え、時には食用になりそして人々の目を和ませる。動物たちの住処や隠れ家にもなる。もしこの緑がなくなったら本当に大変です。人々は食用の野菜を都会のビルの中で栽培し始めました。それだけでいいのかどうか、現在のところ説得できる人は限りなく少ないと思いますが、なんだか危うい方向だなあと感じます。
温暖化が叫ばれて久しく、近頃ではインパクトな言葉ではなくなりました。判っていてもどうすれば?と言ったとこです。少し前、ガソリンが値上がりした頃人々は、信号待ちなどでは車のエンジンを切っていました。今はごく少数かバス、タクシーくらいです。これからもアイドリングを止めていく運動は続けてゆきたいです。
30年ほど前、真鍋博さん(イラストレーター:大阪万博当時メディアでよく出ておられました)提唱で、ユックリズムという当時忙しすぎた日本人を揶揄して起こされた運動がありました。カタツムリがそのシンボルとして描かれていました。そこでは車を風刺し自転車を発展させ、すでに排気ガスの排出を減らそうともされた構想がそこにはあったのです。彼は星新一や筒井康隆などSF小説作家の挿絵も多く手がけ、独特の画風で親しまれていた傍ら、環境活動の立役者でもありました。
今一度彼らの作品に触れて見るのもいい時期かもしれません。読書の秋がそこまできていますから。