東京、千葉、大阪、兵庫、福岡に新型コロナウィルス呼吸器感染症拡大に向け、緊急事態宣言が発令されることとなりました。
また大阪をはじめとして休業要請が出されたところもあります。(動物病院は生活に必要な業種で括られています)
これはとても大変な事態で、都市封鎖にはならないまでも各個人がより一層慎重に行動しなければならないという勧告だと思います。もしかしたら自分が感染していて他人にうつしてしまうかもしれない!という意識がとっても大切です。
当院では今後の世情、感染拡大状況を観察しながら、診察時間の変更を止む無く実施することも視野に入れております。
その際は随時当ホームページにご報告いたします。
またこれからのシーズンは狂犬病予防注射、フィラリア予防のための血液検査が集中的に込み合う時期です。
そこで当面の対策として
1)待合室は随時換気扇を回すほか、定期的に窓を開けて空気の入れ替えも実施いたします。幸いヒノキ花粉もピークを過ぎるそうです。
ただ待合室で動物たちを放たれる飼い主様を時々お見受けします。開放された窓からの逃走や事故につながりますので、必ずキャリングケースに入れたままにして頂くか、リードを手放さないでください。
2)受付を済まされお車で待機されることもお勧めします。
来院されました際、受付を済まされ同時に携帯電話番号とともにその旨をお伝えください。順番が参りました時にはお呼び出し致します。
ただし携帯電話番号は個人情報ですので、別紙にご記入の上、所定のBOXに投函してください。
予約制も検討いたしましたが、当院では獣医師が一人ですので対応ができないと判断致します。
3)受付に防護シードを設置いたしました。今や誰がウィルスを保有しているかなどは全く外見では判りません。
今TVなどでは国や行政の施策遅延を指摘しております。しかし今となっては国民各自がするべきことをして、感染を広めないことが最優先課題です。国や行政を批判する前に、各自が襟を正して前に進もうではありませんか。
そして1日も早く青空の下や屋内で、人が普通にマスクなして話すことが出来る平常の生活を取り戻しましょう。
感染拡大当初この疾患を侮っておりましたが、どうやら病状も重症化すればするほど痛みと苦しさが伴うことがわかりましたし、感染力がとてつもなく強いことも判りました。
感染症の怖さは私たち獣医師も十分に理解しております。が、感染症によりその性質はかなり異なることを痛感しました。
20年以上前ですが、とある地域でジステンパーが発生しました。それから数日の間、地域内ではあちらこちらで発症が確認され往診の日々が続きました。地域の真ん中に位置していた公園を中心に、まるでコンパスで円を描くように広がっていたのです。
当初はパニックを起こしてはいけないと躊躇したのですが、感染の拡大を恐れ、当院で把握している地域の方々にはがきでアナウンスしました。後に考えれば正しかったと思います。
そのジステンパーはその地域から出ることなく、何とか終息してくれました。しかし数頭の犠牲もありました。
今ジステンパーや伝染性肝炎、パルボウィルス感染症の伝染病はほぼ見なくなりました。これはひとえに皆様方のワクチン接種に対するご理解があるためと考えております。どうしても治療薬がない疾患では予防薬の存在がとても大きく、予防をうかつに忘れているととんでもないことに拡大してしまうことがあります。
予防できる病気は予防する!できない病気はかからないように生活内容を整える!!
これが基本ではないでしょうか。
まだ数か月かかることを念頭に入れ、しっかりと病気の気配そして自身と戦いましょう。