祇園祭と申しますと、雅なお祭りでエンヤラヤ~との掛け声に、大きな何トンもある山鉾がギシギシと音を立てながら、太い綱で多くの曳き手によって引っ張られるお祭り。ゆっくりとしたイメージがありました。
時々子供たちの踊りがあったりとほのぼのとした映像が浮かびます。
そもそも感染症が蔓延したとき、市中に悪いものが出回っていると言う発想の元で、それなら神様にお願いして祓ってもらおうという天皇の命令で、八坂神社の神様3柱にそれぞれ神輿に乗って頂き、市中を練り周り病気と決別する行事だったらしいのです。しかし神様にお下り頂くにはその前に街をきれいにしなければならず、そこで清めの意味で山鉾で清め、その後御神輿で御旅所までおいで頂く。それに尾ひれがついて現在の巡行や行事が作られ、1か月かけて京都市内の一部では壮大なお祭りが今の祇園祭となっているようです。
今年休診日が何かとその行事に当てはまり、時々見に行く事が出来ました。
その中でも今までのイメージとは異なるシーンがこれです。
まるで火祭りのような光景でした。これもまだ神様が乗っておられない御神輿を清めたお水で洗う儀式の前。御神輿をその場まで運ぶために道を清める必要があり、そのため、八坂神社と言うお宮さんを守る氏子さん集団「宮本組」が松明を焚いて道を清め、そして御神輿を運ぶ「神輿洗いの儀」に遭遇することが出来ました。
これも偶然にこの場(四条大橋の西側 中央)に立つことができたのも、何かの思し召しかも知れません。
奥には朱色の八坂神社の西楼門。左には御祭神の乗られる中御座。そして松明の炎と熱による陽炎。
トリミングしてありますがなかなか全体像も迫力あるものでした。
また宮本組が橋の袂にやって来るのですが、これまた迫力を感じるものでした。
様々な表情を持ったお祭り。全国から、しかも毎年、2週間も休暇を取って来られている方も少なくないのも理解できます。
私がお話した方だけでも仙台、東京、静岡、神奈川、千葉そして香港、ギリシャとたまたまかもしれませんが、遠方の方が多いのには驚きました。それだけ魅力を持ったお祭りなんでしょう。